人材育成・組織マネジメント勉強中のblog

人材育成や組織マネジメント手法について科学的(エビデンス)な知見から記事を書いていこうと思います。


前回の続きです。


前回は『褒める時に注意している点』の1~3までを書きました。



◆◆合わせて読みたい◆◆






『褒める時に注意している点』の4、5つ目について書いていこうと思います。

4.相手は誰に何を褒めてもらいたいか?
5.アイメッセージで褒める




『褒める時に注意している事』


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引用元:ラッキーエースさんによる写真ACからの写真





4.相手は誰に何を褒めてもらいたいか?

これは前回の話の続きになりますが(『褒め』が人材育成・組織マネジメントに及ぼす影響(3))、相手との信頼関係が築かれているかと、相手は今何に力を入れて行動しているかを見極めることが重要となると思います。



これに近いことは研究でも実証されています。


まとめてお伝えすると

「上司との関係性が良く、本人の目標も工夫されて設定されており、ポジティブなフィードバックを受けた部下は、その上司もしくはそのフィードバックに応えようとして、課題に対する動機づけを高めている可能性がある」


というものです。



これを応用すると、信頼関係が築けている部下やスタッフには、『褒め』は効果的で、本人が今目標にしている事や力を入れることへの『褒め』も効果的です。




さらに応用していきます。




部下のAさんは、「直属上司のBさんは営業に長けている」、「他部署の上司のCさんはプレゼンテーションに長けている」と思っているとします。


部下のAさんは今回プレゼンテーションを頑張っているとします。



このような場合は、直属上司のBさんが褒めるよりも、他部署の上司のCさんが褒めた方か、より効果が高いかもしれません。



このように、相手は誰に何を褒めてもらいたいかを考えながら、褒めるようにしています。



最後の5つ目、アイメッセージは後日更新します。






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【引用・参考文献】
●山浦 一保,他:部下に対する上司のポジティブ・フィードバックが機能しないとき.心理学研究





前回は『褒め』のデメリットを書きました。



◆◆合わせて読みたい◆◆







今回は『褒める時に注意している事』について書こうかと思います。




ここで『褒める』事において、個人的に気をつけている事は、5つあります(少し省略しています)。
1.褒める事が必要か?
2.自分に褒めてもらいたいか?
3.相手は何を褒めてもらいたいか?
4.相手は誰に何を褒めてもらいたいか?
5.アイメッセージで褒める



『褒める時に注意している事』


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引用元:ラッキーエースさんによる写真ACからの写真




1.褒める事が必要か?

これは前回お話した通り(『褒め』が人材育成・組織マネジメントに及ぼす影響(2))、スタッフや部下が好きで、楽しんでやり始めた仕事では、『褒める』事はあまりしないようにしています。


理由としては、好きでやっている仕事をしているときに『褒め』という報酬が加わってしまうと、その『褒め』という報酬のために仕事をやる、という「すり替え」が起こる可能性があるからです。




このため、こちらから頼んだ仕事の場合は、褒める事も多いですが、スタッフや部下が好きで、楽しんでやっている仕事の時は、『共感』したり、『感想』を述べたりしています。




2.自分に褒めてもらいたいか?

これも前回のお話しに少し出ましたが(『褒め』が人材育成・組織マネジメントに及ぼす影響(2))、褒め手と褒められる側の信頼関係が築けているかが重要だと思います。


ある論文では、

ほめる免許が必要である

と紹介しています。その免許は、


自分が人からしっかりほめられることで免許が取れる


と紹介しています。



この論文を読んでいて、確かによく褒められている先輩や尊敬している上司から褒められると、嬉しいなと感じますね。あまり褒められていない先輩や尊敬できずにいる上司から褒められてもあまり嬉しくない気もしますね。



なので、部下やスタッフから見て、自分が褒められたい対象かどうかを考えながら褒めるようにしています。




3.相手は何を褒めてもらいたいか?

よく褒められる人は「ほめる免許」を持っている、と前述しましたが、その理由の1つとして、よく褒められる人は、スタッフや部下の些細な良い事や良い行動に気づくことが多いです。


理由としては、よく褒められるので、「こんなことでも褒められると嬉しいんだ」という経験が多いからだと思います。


このため、部下やスタッフから「些細なことでも私を見ていてくれているんだ」と、信頼を得ることができると思います。


また、スタッフや部下の行動に目を配り慣れており、相手が今何に集中しているか、力を入れているかが分かります。


このため、その部分をジャストで褒める事ができると、さらに信頼関係を築くことができると思います。


このため、部下やスタッフが今、一番何を褒めてほしいかを考えながら、部下の表情、会話でよく出る内容、行動に気を配っています。





続きは後日、更新致します。





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【引用・参考文献】
●吉田 道雄:コミュニケーションとリーダーシップの技術:対人関係のプロフェッショナルを目指して.熊本大学学術リポジトリ





前回は『褒め』がもたらす帰結を書きました。


◆◆合わせて読みたい◆◆






今回は『褒める』事についてのデメリットについて書こうかと思います。



『褒める』事については、推奨したほうが良いと一般的には認識されていると思います。自分もそう思います。

ただ私自身の経験から、デメリットもあるなと実感したことがあるので、それを書いていこうかと思います。




『褒める事』でのデメリット


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引用元:yumeyumeさんによる写真ACからの写真




まず1つは、信頼関係があまり築かれていない人から褒めれた時、「何?何か企んでいるのか?」と思ったことがあります。


もう1つは、若手社会人を褒めた時、最後は、自分が好きでやっていた仕事を褒められた時にデメリットを感じました。詳しくは以下に述べていきます。




1.信頼関係があまり築かれていない人からの『褒め』

これは、ただ心情的に「何で褒めるの?」と思ったからです。極端ですが、通りすがりの人に「あなたは素晴らしいですね‼」といきなり褒められた場合、気持ち悪いですよね(かなり極端ですが…)。


なので、自分が尊敬していなかったりする上司などからいきなり褒められると、あまり嬉しくないばかりか「なにか企んでいるのか?」と疑心暗鬼になります。


なので、信頼関係が築かれていない場合の『褒める』事は少しデメリットであると感じています。


ある論文ではこれを「インフラが整備されていない」と表現しています。



『褒める』事で効果を出すには、相手との間に信頼関係が築けているかが重要であると私は解釈しています。




2.褒められた内容に基づいて自己像を形成してしまう
 
ある報告では、


寄付を募るにあたり、相手に対して慈悲深いとほめた群からは多くの寄付が得られた。

とされ、


これは他者によってラベル付けをされると、それに基づいて自己像を形成し、その通りにふるまおうとするためである。


とされているように、褒められた内容通りに振舞おうとする気持ちはなんとなく分かりますね。


また、『褒める』といっても、私たちは様々な用途で使用しています。


だいたい8つぐらいに分類されるみたいです。


前述したラベル付けは、おそらく「代理強化」といって、


対象者の行動を変化させコントロールするために使われる


と述べられています。



やる気男性




このため、自己像が形成されていない子供や、若手社会人などは『褒め』の内容によってコントロールされ、自分らしさが薄くなる可能性も少しはあるかと思いますので、少し注意をしています。



しかし逆に、こういう人物になってもらいたい、こういう行動の変化を起こさせたいという狙いがある場合は『褒め』による「代理強化」はマネジメントの一部として使えるのかもしれませんね。




3.本人が好き、または楽しいと思っている仕事での『褒め』

ある論文では

楽しいために作業をしていたときに報酬が加わってしまうと,その報酬のために作業をしていると自ら解釈してしまうと説明される。


と述べられています(自己知覚理論(Bem,1967))。


私自身も楽しいから好きでやっている仕事で褒められた経験があります。


するとそれ以降は、その仕事で一定以上の成果が上がった時に褒められない事があると、かなり腹を立てた経験があります。

元々は好きでやってた仕事だったのですが、報酬を求めてやる仕事にすり替わっていたのだと思います。



なので、部下やスタッフが好き、または楽しいと思ってやり始めた仕事は、『褒める』事はせずに、共感したり、進捗の過程の感想を伝えたりしてます。




次は、『褒める時に気をつけている事』について書こうと思います。






私のブログは文献などの知見を私なりに解釈して記事にしています。


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【引用・参考文献】
●吉田 道雄:コミュニケーションとリーダーシップの技術:対人関係のプロフェッショナルを目指して.熊本大学学術リポジトリ
●澤口 右京,他:「ほめ」に関する心理学的研究の動向.目白大学 心理学研究
●青木 直子:ほめることに関する心理学的研究の概観.Psychology and Human Developmental Sciences




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