さて、今回は前回お話しした、「ワーク・エンゲイジメント」が人材育成や組織マネジメントにおいてどのような帰結をもたらすのか?を書いていこうと思います。


◆◆合わせて読みたい◆◆







ワーク・エンゲイジメントの帰結


3192189_s
引用元:fujiwaraさんによる写真ACからの写真




1.心身の健康
 ワーク・エンゲイジメントが高いほど心理的苦痛や身体愁訴が少ないことが明らかにされているようです。


2.仕事や組織に対するポジティブな態度
 ワーク・エンゲイジメントが高いほど職務満足感や組織へのコミットメントが高く離転職の意思が低いことが知られているそうです。


3.パフォーマンス
 ワーク・エンゲイジメントが高いほど自己啓発学習への動機づけや創造性が高く役割行動や役割以外の行動を積極的に行うほか、“部下への適切なリーダーシップ行動が多い”ことが明らかにされているそうです。



ワーク・エンゲイジメントと心身の健康との関連性は確かにありそうですよね。



ワーク・エンゲイジメントの構成要素に「活力」・「熱意」・「没頭」があります。

「活力」は就業中の高い水準のエネルギーや心理的な回復を意味します。ワーク・エンゲイジメントが高い人は、仕事から活力を得て、活き活きしているので、心身の健康状態も良いと考えられます。


ただし、ワーク・エンゲイジメントは前述の3要素(活力・熱意・没頭)の複合概念ですので、「熱意(仕事への強い関与、仕事の有意味感、誇り)」が低下してくると、「活力」も低下する可能性があります。



このため、仕事への誇りや、職場への不信感が強くなると、心身の健康状態も低下することが考えられます。



…皆さんも、これについては腑に落ちるのではないでしょうか?



ワーク・エンゲイジメントが高いと仕事や組織に対するポジティブな態度やパフォーマンスも向上することは、確かにそうだろうなと感じます。



ただし、これも逆に考えると、職務満足感や組織への不信感が強いと、ワーク・エンゲイジメントが低下し、スタッフの心身の健康やパフォーマンス(自己啓発学習への動機づけなど)が低下する可能性があります。



これらをまとめると、ワーク・エンゲイジメントは高いに越したことはないのかなぁと考えてしまいます。



仕事のとらえ方や考え方は、人それぞれだと思います。


ただ人生の約3割を占める仕事が楽しいと、より人生も楽しいかなとも思います。



この話については、この章の最後に書こうと思います。



次回は、「では、どうやってワーク・エンゲイジメントを高めたらよいか」について書きたいと思います。



<PR>

私のブログは論文などの知見をもとに記事にしていますが、具体的にどのようにしたらよいかは今の所分かりません。


・リーダーシップを身につけたい方
・部下を働きものに育てたい経営者や管理職
・人を動かすことの難しさを感じている方
・組織全体の売上アップをしたい人
・組織全体を活性化させたい方


などを対象としたDVD販売が「プレゼン話し方研究所株式会社」という会社が販売しています。

収録時間は約40分程度です。とりあえず、ご紹介まで。



プレゼン話し方研究所株式会社

ホームページはこちら




↓↓応援クリックお願いします‼
にほんブログ村 経営ブログ マネジメントへ
にほんブログ村


人材・教育ランキング






【引用・参考文献】
●島津明人:ワーク・エンゲイジメントに注目した自助と互助.Jpn J Gen Hosp Psychiatry
●Demerouti E,et al.:The Job Demands-Resources model of burnout.J Appl Psychol
●Schaufeli WB,et al.:Defining and measuring work engagement: Bringing clarity to the concept.Psychology Press,New York
●Sonnentag S:Recovery, work engagement,and proactive behavior::A new look at the interface between non-work and work.J Appl Psychol
●Bakker AB,et al.:Using the Job Demands-Resources model to predict burnout and performance.Hum Resource Manage
●Schaufeli WB,et al.:On the differences between work engagement and workaholism.RJ Burke (Ed):Research companion to working time and work addiction,Edward Elgar,Northampton.





スポンサードリンク